虫食い民法条文、虫食い判例で資格試験を突破せよ!

司法書士試験、行政書士試験等向け。javaScript版の穴埋め条文、判例。

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民法 第370条(抵当権の効力の及ぶ範囲)

第370条(抵当権の効力の及ぶ範囲)
抵当権は、抵当地の上に存する建物を除き、その目的である不動産(以下「抵当不動産」という。)に となっている物に及ぶ。ただし、 に別段の定めがある場合及び第424条の規定により債権者が債務者の行為を取り消すことができる場合は、この限りでない。

重要度:4

メモ書き:
(1)抵当権の効力は目的不動産の付加一体物に及ぶ。ただし次の場合は除く。
1. 242条但し書きの場合(他人が権原(地上権等)によって付属させた場合。不動産の構成物となった場合などのように強い附合を除く)。地上権者が植栽した立木等がその例。
2. 設定行為に別段の定めがある場合(土地の立木に抵当権の効果は及ばない等、登記事項になる)。
3. 424条の規定により債権者が債務者の行為を取り消すことができる場合
(2)抵当権の効力が及ぶ場合(付加一体物)
1. 不動産の附合物(242条但し書きの場合を除く)
2. 不動産の従物(後述する争いあり)
3. 従たる権利(抵当権が設定された賃借地上の建物の賃借権等)
(3)従物に抵当権の効力が及ぶかの学説
1. 通説  付加一体物=附合物+従物。従物に抵当権の効力が及ぶ。
2. 反対説 付加一体物=附合物。従物は付加一体物に含まれない。87条2項の「処分」の解釈の問題として考える。
a. 「処分」は抵当権の設定と考える:抵当権設定時の従物に抵当権の効力が及ぶ。設定後の従物には及ばない。
b. 「処分」は抵当権の設定から実行までと考える:抵当権設定の前後を問わず抵当権の効力が及ぶ。
(3)次のものは土地の従物、強い附合物、弱い附合物のいずれか。
1. 樹木:
2. 石垣:
3. 石灯籠:
4. 取り外しの容易な庭石:
(4)次のものは建物の従物、強い附合物、弱い附合物のいずれか。
1. 畳:
2. 障子:
3. ガソリンスタンド用店舗建物に設置された地下タンク・ノンスペ―ス型計量器、洗車機等:
4. 雨戸:
5. 入口の扉:

(4)判例
1. 抵当権の効力は、抵当権設定当時抵当不動産の従物であった動産に (大判大8・3・15)。

2. 植木および取りはずし困難な庭石は宅地の であり、石燈籠および取りはずしのできる庭石は宅地の である。右宅地に対する根抵当権の効力は、右構成部分および従物に及ぶ(最判昭44・3・28)[5-12-イ]。

3. 借地人が所有するガソリンスタンド用店舗建物に抵当権を設定した場合、抵当権の効力はその建物の従物である地下タンク、ノンスペ―ス型計量機、洗車機などに (最判平2・4・19)。

4. 土地賃借人が賃借土地上に所有する建物について抵当権を設定した場合には、抵当権の効力は右建物の所有に必要な賃借権に (最判昭40・5・4)[5-12-ア, 17-14-ア, 63-9-2]。

(5)出題過去問の番号:[57-17-1, 59-15, 59-19-1, 63-9-25, 4-19-ウエ, 5-12-アイオ, 9-14, 14-5, 16-9, 17-14-ア]

(6)過去問
1. 建物及びその中にある一切の家財道具を目的として抵当権を設定することはできない。
(抵当権を設定できるのは登記登録ができるものに限られる。但し、建物に設定すれば建物の従物には及ぶ場合がある(上記判例1参照)) [57-17-1]

2. 賃貸建物に設定された抵当権の効力は,賃借人がその建物に備え付けて供用している機械にも及ぶ。
(242条但し書き)[63-9-5]

3. 土地に設定された抵当権は,その土地の地上権者の植栽した樹木には及ばない。
[5-12-オ]

4. 甲は自己所有のA土地を目的として乙との問で抵当権設定契約をし,その登記がされた。抵当権設定後に丙が甲から建物所有の目的でA土地を賃借し,その地上に石灯寵を据え付けた場合,抵当権の効力はその石灯龍にも及ぶ。
(所有者が異なるので従物ではなく、370条の付加一体物でもない。242条但し書きの適用もない)[59-19-1]

5. 土地に設定された抵当権は,その設定前にその土地上にある石灯寵や取り外しのできる庭石には及ばない
(従物、上記判例2)[5-12-イ]

6. 土地の賃借人の所有する建物に設定された抵当権が実行された場合には,その建物の敷地の賃借権は,その土地の所有者の承諾を条件として競落人に移転する。
(従たる権利、上記判例4参照)[17-14-ア]

(7)追記
過去問、論点もたくさんありとっても重要だと思います。また、掲載しませんでしたが、学説問題もたくさんありますので[59-15, 9-14, 14-5, 16-9]ご確認いただけたらと思います。

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民法 第369条(抵当権の内容)

第10章 抵当権


第1節 総則


第369条(抵当権の内容)
1 抵当権者は、債務者又は第三者が占有を移転しないで債務の担保に供した不動産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
2 地上権及び永小作権も、抵当権の目的とすることができる。この場合においては、この章の規定を準用する。

重要度:4

メモ書き:
(1)抵当権の目的は、所有権、地上権、永小作顕、工場財団等各種財団、登記された立木、船舶、航空機建設機械、自動車等登記登録ができるものに限られる。
(2)抵当権者は、目的物を使用することができず、設定者の使用収益に任せなければならない。
(3)債権の弁済が受けられなかった場合に、目的物から生ずる収益または交換価値から優先して弁済を受けることができる。
(4)不従性、随伴性、不可分性、物上代位性、優先弁済的効力がある。
(5)被担保債権について
1. 期限付き債権、条件付き債権等将来発生する債権でもよい。
2. 金銭債権でなくとも良い(債務不履行時には金銭債権となるから。「債権価額」が登記される)。
3. 債権者が同じなら債務者が異なっても数個の債権を目的として設定できる。
4. 債権の一部を目的として抵当権を設定できる。
5. 被担保債権が公序良俗に反して成立した場合等無効の場合、抵当権は無効である(大判昭8・3・29参照)。但し、被担保債権が不当利得返還請求権に転化して残存する場合、抵当権はこれを担保する(最判昭44・7・4)。

(6)判例
1. 互いに主従の関係にない二棟の建物が工事により一棟の建物になった場合(合体)、合体前の各建物に設定されていた抵当権は、合体後の建物のうちの合体前の各建物の に応じた持分を目的とするものとして存続する(最判平6・1・25)[15-10-ウ]。

2.将来一定の時期に成立すべき条件付債権(保証人の求償権)を被担保債権として抵当権設定登記をなすこと (最判昭33・5・9等参照)[18-16-ア, 63-17-1]。

3. 虚偽の申請によってなされた抵当権抹消の登記は,不当な登記であり,抵当権の対抗力は失われず,登記なくして抵当権を第三者に対抗することができる(大判明31.5.20)[60-8-2]。

4. 抵当権が債務の弁済によって消滅したにもかかわらず抵当権の登記を抹消しないでそのまま存続させ、これを後に発生した債権のために流用することは、流用 に現れた第三者に対して有効であるが、流用 に現れた第三者に対する関係では無効である(無効登記の流用の判例:登記の流用を認めても第三者に不測の損害を及ぼさない場合には認めている。但し、不動産登記法で聞かれたら流用はできないと常に答えた方が良いです。)(大判昭11・1・14、大判昭8・11・7) [63-17-5]。

5. 債務者が抵当物に対して滅失毀損等事実上の行為によって侵害を加えたときは、 の侵害となり、被担保債権の弁済期の前後及び、抵当権の実行着手の前後を問わず、抵当権者はその排除を請求しうる(大判昭6・10・21)[1-5-5, 20-14-イ]。

6. 抵当権侵害による の算定は、抵当権の実行前でもすることができる(大判昭7・5・27, 大判昭11・4・13参照)[13-12-ウ]。

7. 第三者の不法占有によって競売手続の進行が害され適正な価額よりも売却価額が下落するおそれがあるなど、抵当不動産の交換価値の実現が妨げられ抵当権者の優先弁済請求権の行使が困難となるような状態があるときは、抵当権侵害となりうる。この場合、抵当権者は、抵当不動産の所有者に対して抵当不動産を適切に維持または保存するよう求める請求権を保全するため、所有者の不法占有者に対する妨害排除請求権を することができる。(最大判平11・11・24)[59-19-2, 4-8-オ, 8-15-1, 9-12-ウ, 17-14-オ, 20-14-ア]

8. (1)抵当権設定登記後に抵当不動産の所有者から占有権原の設定を受けてこれを占有している者がいる場合、その占有権原の設定に抵当権の実行としての競売手続を妨害する目的が認められ、その占有により抵当不動産の交換価値の実現が妨げられて抵当権者の優先弁済請求権の行使が困難となるような状態があるときは、抵当権者は、当該占有者に対し、抵当権に基づく 請求として、その排除を求めることができる。(2)抵当権に基づく妨害排除請求権の行使にあたり、抵当不動産の所有者において抵当権に対する侵害が生じないように抵当不動産を適切に維持管理することが期待できない場合には、抵当権者は、占有者に対し、直接自己への抵当不動産の明渡しを求めることができる。(3)抵当権者は、抵当不動産に対する第三者の占有により賃料額相当の損害を被るものではない(最判平17・3・10民集59-2-356)[20-14-ウエオ]。

(7)出題過去問の番号:[57-17-345, 59-19-2, 60-8-2, 62-12-3, 63-9-134, 63-17-125, 1-4-5, 1-5-5, 4-8-オ, 7-14-5, 8-15-1, 9-12-ウ, 13-12-ウ, 15-10-ウ, 17-14-オ, 17-16-ア, 18-16-ア, 20-14-アイエオ]

(8)過去問
1. 抵当権の目的は,不動産に限られない。
[1-4-5]

2. 次の学生の解答は正しいか。
教授:今日は,抵当権と根抵当権との比較をしてみよう。これらの担保権の目的については,どうですか。
学生:ア 抵当権と根抵当権とで差はありません。不動産そのもののほか,地上権や永小作権もその目的とすることができます。
[17-16-ア]

3. 動産の引渡しを目的とする債権を担保するために抵当権を設定することができる。
[63-9-1]

4. 賭博によって得た金銭債権を被担保債権として抵当権を設定することはできない。
[57-17-4]

5. 債務者を異にする数個の債権を担保するため,1個の抵当権を設定することができる。
[57-17-5]

6. 1個の貸金債権の一部を担保するために抵当権を設定することはできない。
[63-9-4]

7. A所有の建物甲及びB所有の建物乙が工事によって一棟の建物丙となった場合において,甲乙間に主従の区別をすることができないときは,甲について設定されていた抵当権は,丙のうちの甲の価格の割合に応じた持分を目的とするものとして,在続する。
(上記判例1参照)[15-10-ウ]

8. 保証人が主たる債務者に対して将来取得することがある求償債権は,抵当権の被担保債権とすることができない。
(上記判例2参照)18-16-ア]

9. 抵当権の設定の登記をした者は,その後,他人の虚偽の申請によってその登記が抹消された場合でも,その抵当権をもって第三者に対抗することができる。
(上記判例3参照)[60-8-2]

10. 被担保債権の弁済によって消滅した抵当権の登記を,他の債権のための抵当権の登記として流用した場合であっても,抵当権者はその弁済の前に登記された後順位の抵当権を有する者に対し,自己の抵当権が優先することを主張することができる。
(上記判例4参照)[63-17-5]

11. 担保物権に基づいては物権的請求をすることができない。
(上記判例5参照)[1-5-5]

12. 抵当権の侵害による不法行為に基づく損害賠償は,抵当権の実行により損害額が確定した場合でなければ,請求することができない。
(上記判例6参照)[13-12-ウ]

13. 次の学生の解答は正しいか。
教授:今日は,抵当権者が抵当不動産の占有者に対して明渡しを請求する場合について考えてみましょう。判例は,抵当権者が抵当不動産の占有者に対して明渡しを請求することができるとしていますか。
学生:ア 抵当権者は,抵当不動産の交換価値の実現が妨げられ抵当権者の優先弁済権の行使が困難になるような状態のときは,抵当不動産の所有者に対して抵当不動産を適切に維持又は保存するよう求める請求権を保全するため,民法第423条の法意に従い,所有者の不法占有者に対する妨害排除請求権を代位行使して抵当不動産の明渡しを請求することができるとしています。
学生:イ 抵当権は,抵当不動産につき,抵当権者が他の債権者に優先して自己の債権の弁済を受ける担保権であって,抵当不動産を占有する権原を包含するものではありませんので,抵当権に基づく妨害排除請求権を行使することはできないとしています。
教授:ところで,判例は,抵当権者は抵当不動産の占有者に対し直接自己に明け渡すことを請求することを認めていますか。
学生:ウ 抵当権は,抵当不動産を占有する権原を包含するものではなく,抵当不動産の占有はその所有者にゆだねられているので,抵当権者は直接自己に明け渡すことを請求することはできないとしています。
教授:抵当権者が抵当不動産の占有者に対し抵当不動産の明渡請求をしたにもかかわらず,その占有者が理由なくこれに応じないで違法に占有を継続する場合,判例は,抵当権者はその占有者に対し賃料額相当の損害賠償金の支払を請求することができるとしていますか。
学生:エ 抵当権者は,抵当不動産を自ら使用することはできないから,抵当権者は抵当不動産の占有者に対し賃料額相当の損害賠償金の支払を請求することができないとしています。
教授:抵当不動産の占有者の中には,抵当権の設定の登記がされた後に抵当不動産の所有者から占有権原の設定を受けている者もいますね。判例は,このような占有者に対しても,抵当権者が,抵当不動産の明渡しを請求することができるとしていますか。
学生:オ 抵当権は抵当不動産の所有者の使用収益を排除することができない権利ですから,抵当不動産の所有者に由来する占有権原を有するこのような占有者に対し,抵当権者は,抵当不動産の明渡しを請求することはできないとしています。
→ア (アは判例7参照、イは判例5参照、ウエオは判例8参照)[20-14-アイウエオ]

(9)追記:
何とか書き終えました。抵当権の最初の条文ですが重要な論点がとてもたくさんあると思います。テキストも何頁にも渡って解説が書いてあると思いますので、確認いただけたらと思います。

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民法 第366条(質権者による債権の取立て等)

第366条(質権者による債権の取立て等)
1 質権者は、質権の目的である債権を直接に ことができる。
2 債権の目的物が金銭であるときは、質権者は、自己の に対応する部分に限り、これを取り立てることができる。
3 前項の債権の弁済期が質権者の債権の弁済期前に到来したときは、質権者は、第三債務者にその弁済をすべき金額を させることができる。この場合において、質権は、その について存在する。
4 債権の目的物が金銭でないときは、質権者は、弁済として受けた について質権を有する。

重要度:4

メモ書き:
(1)債権質以外の担保権では、担保権の実行方法は、民事執行法の手続きにのっとり差押をして、競売等の手続きにより換価し弁済を受けるのが原則。
(2)債権質では、(1)以外に本条に従い直接取り立てをすることができる。
(3)債権が動産の引渡請求権であるときは、その動産を直接に債務者から取り立てその後は、動産を目的とする物上質になる。
(4)債権が金銭債権であるときは、金銭の支払いを受けることができ自己の債権の弁済にあてることができる。被担保債権の弁済期が到来してないときは、供託を請求することができ、供託後は、供託金還付請求権を目的とする質権になる。

(5)出題過去問の番号:[61-6-124, 1-10-4, 14-7-ア, 19-13-ウ]

(6)過去問
1. Aは,Bに対して100万円を貸し付け,その貸金債権を担保するために,BがCに対して有する50万円の賃金債権に質権を設定した。Cが質権の設定を承諾していた場合において,Bが弁済期日までにAに対する弁済をせず,かつ,BC問の貸金債権の弁済期が到来しているときは,Aは,Cに対し,自分に50万円を支払うよう請求することができる。
[14-7-ア]

2. 債権の質権者が質権を実行するには,民事執行法に定める手続に従って目的債権を換価しなければならない。
[1-10-4]

3. 動産の給付を目的とする債権の質権者は,被担保債権の弁済期が到来したときは,第三債務者からその動産の引渡しを受け,これを自己の所有とすることにより,被担保債権の弁済に充てることができる。
[61-6-4]

(7)追記:
質権の目的である権利が金銭債権の場合に、民事執行法の手続きによらないで、直接取り立て自己の債権の弁済にあてられることは異例の事態であるとされているようです。従ってこの部分が出やすいのだと思います。債権質を民事執行法の手続きにより実行する方法(債権執行)も、民事執行法で勉強すると思いますので、その時に債権質を思い出していただければと思います。

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民法 第365条(指図債権を目的とする質権の対抗要件)

第365条(指図債権を目的とする質権の対抗要件)
指図債権を質権の目的としたときは、その証書に質権の設定の裏書をしなければ、これをもって第三者に対抗することができない。

重要度:2

メモ書き:
(1)指図債権とは、手形債権、小切手債権のように権利者が特定人を権利者として指定することによって、譲渡できる証券的債権のことです。指図債権譲渡の効力要件および、対抗要件は、裏書きして交付することです。指図債権に対する質権設定の効力要件、対抗要件も同様に裏書して交付することになります。

(2)出題過去問の番号:無いようです。

(3)追記:
出題実績は無いようですので、特には良いと思います。

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民法 第364条(指名債権を目的とする質権の対抗要件)

第364条(指名債権を目的とする質権の対抗要件)
指名債権を質権の目的としたときは、第467条の規定に従い、第三債務者に質権の設定を し、又は第三債務者がこれを しなければ、これをもって第三債務者その他の第三者に対抗することができない。

重要度:4

メモ書き:
(1)指名債権に対する質権の設定の対抗要件は、467条(債権譲渡の対抗要件)に準じた通知承諾。

(2)判例
1. 譲渡質入禁止の特約のある債権を目的とする質権の設定は、質権者がその特約の存在を ときに限り、質権が有効に成立する(大判大13・6・12)[19-18-ア, 14-7-ウ]。

2. 指名債権の質入は、第三債務者が承諾したときから第三債務者その他の第三者に対抗することができ、第三債務者はその後質権設定者に対して取得した債権をもって質権者に相殺を主張すること (大判大5・9・5)[63-5-5, 61-6-5]。

3. 指名債権に対する質権設定を第三者に対抗するための要件としての第三債務者に対する通知またはその承諾は、質権者を具体的に して行わなければならない(最判昭58・6・30)[14-7-オ]。

(3)出題過去問の番号:[61-6-5, 62-14-1, 63-5-5, 14-7-ウオ, 19-18-ア]

(4)過去問
1. 指名債権をもって質権の目的としたときは,その設定を第三債務者に通知し,又は第三債務者が承諾しなければ,その設定を第三債務者に対抗することができない。
[62-14-1]

2. 譲渡禁止特約が付されている指名債権を目的とする質権の設定を受けた者は,当該指名債権に譲渡禁止特約が付されていることを知っていたとしても,有効に質権を取得することができる。
(上記判例1参照)[19-18-ア]

3. 質権の目的である債権の債務者は,質権設定者から質権設定の通知を受けた後に質権設定者に対して取得した債権をもって質権の目的である債権と相殺しても,質権者に対抗することができない。
(上記判例2参照)[61-6-5]

4. Aは,Bに対して100万円を貸し付け,その貸金債権を担保するために,BがCに対して有する50万円の賃金債権に質権を設定した。BC問の貸金債権に対するAの質権設定を第三者に対抗するための要件であるCの承諾は,質権者がAであることを特定して行われなければならない。
(上記判例3参照)[14-7-オ]

(5)追記:
久しぶりに判例が出てきました。いずれも過去問の根拠として出題されています。条文も重要なので、しっかり押さえておきたいところです。

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